先日SpotifyでAcoustic CoversというプレイリストをBGMとして静かに流していました。生楽器(ギターが多い)で演奏される落ち着いたカバー曲がたくさん詰まったプレイリストです。
カバー曲って、聴き慣れた曲がこんなふうにアレンジされるんだ〜、という新鮮さもありますし、カバーするアーティストもオリジナル(曲・歌手)をリスペクトしているのでクオリティーも高いものが多いと思います。特にアコースティックのカバーの場合、伴奏が比較的静かなのでヴォーカルがより前面に押し出され、声や歌詞をじっくり味わえるので、新たな発見などもあると思います。
ある曲との出会い
先ほどのプレイリストではっとさせられる曲がありました。エルビスのCan’t Help Falling In Loveのカバー。この1961年のオリジナルは誰もがどこかで聴いたことのある曲だと思いますが、このカバー、思わず聴き入ってしまいました。歌詞を見ながらこの歌声を聴き始めると。。。いや〜泣かせる声ですね。うるっときてしまいました。音楽に関しては涙腺弱めですw。歌手はKina Grannisという方。母方が日本人の家系だそう。改めてYoutubeで聴いてみました。
動画の後半で本人が言っていました。2〜3ヶ月前にこの曲の練習を始めた時に、なぜだか分からないけど泣き出してしまった。歌詞に共感して感動したと。ずっとカバーをしてきた中で、最も気に入ってるカバー曲の1つだそうです。
今まで何気なく聴いていた曲が特別な曲になる瞬間。こういう時って、歌詞をじっくり読んだり曲の背景や内容を調べることもあります。Youtubeに心を打つコメントが書き込まれていたりすることもあります。この動画では、2年前に夫を亡くした女性のコメントや、61歳で生涯を通じてのエルビスのファンの、「エルビスのオリジナルと肩を並べることのできるカバーに初めて出会った」というようなコメントもありました。共感できるコメントを通していろんな人の人生にも触れることもでき、その曲が自分の好きな曲へと変わっていきます。
英語との共通点
ある曲がこのような出会いを通して特別なものになるように、英語の単語や表現も、良い出会い・体験があれば自分のものにすることができます。
聞ける(理解できる)英語と話せる英語は違います。聞ける英語(インプット)のほんの一部が話せる英語(アウトプット)なわけで、聞ける英語というのは聞き流している音楽と似たようなもので、必ずしも自分のものにはなっていません。聞けば何の曲か何となく分かるけど、歌詞も覚えていないし、歌えない状態。でもその曲に感動し、「歌いたい!」となると、練習し、メロディーと歌詞を覚え、歌えるようになります。単語・表現も同じで、素晴らしい出会いが多ければ多いほど覚えやすくなり、自分のものになっていきます。
なので単語だけ覚えるというやり方は一番記憶に定着しにくいでしょう。単語帳の例文が退屈だったり、興味のない分野だったりするならばやはり覚えにくいと思います。例えばビジネスについての例文の中で覚えようとした単語。ビジネスに興味が無いなら、他にどういう時に使えばいいのか分からないかもしれませんし、使う機会すら永遠に訪れないかもしれません。
それよりも、自分の興味のある記事を英語で読んだり、好きな映画・音楽・動画などを見たり聴いたりしている時のほうが、その単語や表現との出会いの質は高いでしょうし、記憶に残りやすいと思います。興味のある分野なので、覚えた単語・表現は実際に使えるものになります。
単語は発音とセットで覚えてください。そうしないと聞いた時に分からないですよね。辞書サイト/アプリ、Google、Youtubeなど、発音は簡単に確認できます。便利な世の中になりました。スペルに関してはそこまで気にしなくてもいいかもしれません。手書きをすることがほとんどなくなり、コンピューターがスペルチェック・訂正を勝手にしてくれる時代です。そこまで困ることはないと思います。
英語を話せるようになるには、良質のインプットと大量のアウトプットが必要だと言われています。良い出会いがあった単語・表現は、何回も声に出して練習するのがいいですね。できるならシャドーイングなども効果的だと思います。
そういう意味では英語圏の国に住むというのは、英単語・英語表現との出会いの質を高めることができ、かつ何度も使う場があるので、英語学習者にとって非常に恵まれた状況であると言えると思います。
最後に
Kina GrannisのCan’t Help Falling In Love。
Ed SheeranのPerfect、
Sara BareillesのI Choose You
と共に自分の中の3大Wedding Songになってしまいました。他の2曲と同様、練習するかな〜?するでしょうね。(^^)