メルボルンとミュージカル

音楽

興味のない人にとってはどうでもいいミュージカルの話ですw。

美味しそうなバーガーを見ると思い出すミュージカルがあります。Singin’ in the Rain(雨に唄えば)です。メルボルンのシティの近くにバーガーが美味しいと評判のパブがあったのですが、通常20ドルのそのバーガーが木曜日の18時以降10ドルになるので、18時から公演までの時間に、そのパブで美味しいビールなぞ飲みながらその美味しいバーガーを食べた、そんな思い出のあるミュージカルです。

まず、どんなバーガーかといいますと、上からチーズ、大きなオニオンリング2つ、ベーコン、分厚いパティ、トマト、マヨネーズ(ホームメイド?)そして一番下にレタスがバンズに挟まっている高さ10cm以上あるバーガーです。どうです?美味しそうでしょうw。このオニオンリングがこのバーガーをさらに美味しくしていましたね。

メルボルンには美味しいバーガーが食べられるカフェもたくさんありまして、普段あまり食べない炭水化物を食べれることもあり、ランチのバーガー率はそこそこ高かったですw。

Singin’ in the Rain

で、Singin’ in the Rainですが、ミュージカル映画の傑作である1952年の同名の映画から作られたミュージカルです。オーストラリアはDVDが安く、この映画、たったの$6だったので、ミュージカルの前に観ておきました。この時にキャシー役のデビー・レイノルズがキャリー・フィッシャー(スター・ウォーズのレイア姫)のお母様だと知りました。その半年後にキャリー・フィッシャーが亡くなり驚いたのを覚えています。それとラ・ラ・ランドの中で一番リファレンス(言及/似たシーン)が多かったのがこの映画です。

さて舞台の方はといいますと、舞台上で雨を降らせるために12トンもの水を使って、土砂降りの雨の中で、主題歌を歌いながらタップダンスを踊るあの映画史に残る名シーンが再現されます。ちなみに1階の前列は舞台から飛んでくる雨水で結構ずぶ濡れになるので、1階3列目までは全員レインコートを着ていました。座席予約の時にレインコートの値段も含まれているんでしょうかね?あのセクションに座る人たちはこのミュージカルをとことん楽しみたい人たちなんでしょうね。わたしたちは、やや上から全体を観たいというのもありまして、2階席前列の中央付近を取りました。

ちなみに使用される水は実はぬるま湯で、舞台から流れ落ちるお湯は、装置を用いて循環させ、再利用されるとのことでした。

主人公のドン役は、イギリスで活躍しているオーストラリアの俳優・歌手・タップダンサーのアダム・ガルシアでした。ダンス・歌・キャスト、全てがすばらしく、ショーは最高の盛り上がりを見せ、高揚感と共に劇場を後にしました。

メルボルンの3つの劇場

メルボルンには主要な劇場が3つあります。その1つPrincess Theatreでは「オペラ座の怪人」を観ました。メルボルンは実はゴールドラッシュ(1851-1960年代後半)で栄えた街なんですが、この劇場の歴史は1854年から、今の劇場は1886年に完成したそうです。ゴールドラッシュの時代には金塊がチップとして舞台に投げられたんだとか。なんともバブリーな話ですよね。

この劇場は、古いからか前後の座席の間隔がほんとうに狭く、一旦席に着くと前をすり抜けることができません。^^; 遅くに到着して中ほどの席に入る時や、休憩中の移動などは結構たいへんです。でも「オペラ座の怪人」のシャンデリアが落下(後方から降りてくる)シーンは本当に迫力がありました。

あと、ペアスプレーもこの劇場で観ました。ミュージカルでは一瞬でコスチュームを変えるっていうサプライズ?があるんですが、ヘアスプレーのダンスシーンで、60年代のコスチュームが目まぐるしく変わるシーンは楽しかったですね。

そしてチャイナタウンの近くにあるHer Majesty’s Theatre「雨に唄えば」「レ・ミゼラブル」を観ました。「レ・ミゼラブル」は一番大好きなミュージカルなので、本当に楽しみにしていましたが、涙腺が崩壊してやばかったですw。また行くだろうな。あと「グレイテスト・ショーマン」がミュージカル化されたら絶対に行きます。この映画でミュージカルに興味を持った人もかなりいるんじゃないでしょうか?ちなみにこのHer Majesty’s Theatreですが、同名の劇場がロンドンにあり、「オペラ座の怪人」が上演されているらしいので、ロンドンに行くときには是非足を運んでみたいものです。

最後はRegent Theatreです。ここはシティの中心にある1929年からの劇場で、Love Never Diesという「オペラ座の怪人」の続編を2回観に行った記憶があります。「オペラ座…」の10年後の話で、「オペラ座…」で描かれるパリのクラシックな雰囲気とは違い、舞台がニューヨークなので少しモダンな雰囲気がありました。セットも豪華で楽しめましたし、音楽もディストーションのかかったエレキギターが入っている曲などもあり、エンターテインメント性が高かったです。

ミュージカルの面白さとは?

ミュージカルの劇場

まず、ライブでしか味わえない感動があると思います。歌もダンスも音楽もトップ・クオリティーですし、その場でしか経験できないリアルタイムの空気感・感動がありますよね。高音質の音楽や映像が手軽に楽しめるようになり、コンサートやライブに足を運んだことがないという方も少なくないのかもしれません。音楽はイヤホンで聴くことが一番多いという方もいらっしゃると思います。それでもやはり、生のパフォーマンスには録音・録画されたものにはない感動があります。

あと、個人的には、みんなで1つのものを作り上げていく感動というのもあります。大勢のキャスト・スタッフがリアルタイムで自分の仕事をこなしていく。舞台裏では照明、舞台装置、衣装などたくさんのスタッフがいますし、舞台手前のオーケストラピット(通称オケピ)ではオーケストラが生演奏をしています。

このオケピですが、普段は客席の前列になっていて、オケピとして使用するときだけ、椅子を取り外しピット部分が下がるという可動式が多いようです。私もよく公演が終わってからオケピを覗きに行ってましたが、かなり狭いスペースにオーケストラが入るので大変だろうなと思います。ヴァイオリンなどは演奏時に結構スペース必要でしょうし。どうしてるんでしょうね?おまけに結構暗いですし。いろんな苦労があると思います。

あと指揮者もすごいと思います。舞台を見ながら音楽を合わせていくわけですから。でもドライアイスを使用するミュージカル少なくないですし、、、そうなると舞台見えないですよねw。そういえば指揮者用のモニターがありましたね。ていうかドライアイスで楽譜が見えなくなったり、咳き込んだりしないんでしょうか?

話がそれましたが、最後にミュージカルは観客を夢の世界に連れて行ってくれるという点が挙げられます。非日常・非現実的な空間がリアルタイムで作り上げられていくわくわく感。美しい歌声や衣装、魅力的なキャスト。ずば抜けた才能や最高の笑顔など、どのミュージカルにも思わず目で追ってしまうキャラクターっていますよね。それと、特定のキャラクターに感情移入しやすいということもあり、それぞれの作品の世界観に浸れます。ミュージカルにハマる人はやはりこの部分が大きいのかもしれません。

予習は必要?

これは人それぞれだと思います。大まかなストーリーは知っておいたほうがいいかも。英語学習者なら、有名なミュージカルの場合、歌詞を前もって見ておくのもいいかもしれないですね。ソロならまだ聞き取りやすいですが、やはり歌は難しいですね。弦楽器がソロからオーケストラになる(楽器の数が増える)と、くっきりとした音から滑らかな音に変わるように、歌も大勢で歌うと声がぼやけるので、歌詞はかなり聞き取りにくくなりますね。でもまあ、ストーリーはなんとなく追えますし、とにかくその夢の世界を楽しめれば予習はどちらでもいい気がします。

まとめ

2011年から7年連続で世界で最も住みやすい都市に選ばれたメルボルン。ミュージカルを常時上演する劇場が3つもあるのはほんとうに贅沢だなと思います。メルボルンに遊びに行くことがあれば、コーヒー・ワインとともに、ミュージカルもTo Do Listに付け加えてもいいかも。人生の楽しみが1つ増えるかもしれませんよ。

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